羊の世界放浪譚

女一人旅・ワーホリブログ❤︎現在色々工事中。

旅と関係ないバイクの話

1年前の旅の話を書きながら、現在はデンマークでのんびり過ごしている。レジデンス カードも取れたので、物価高のデンマークから逃げ、旧ソ連を旅したい。どうにも私は旅も楽な先進国より、適度に(重要)苦労し現地調達が求められる旅行の方が好きなようだ。

 

オンラインでサクサク予約ができる国から、チケット売場に並んで指差し購入しなければいけない地域に行く。その度考えるのは・・

バイクに乗りたい・・

である。AT限定普通自動車と普通自動二輪の免許持ちの羊。日本では車に乗っていた、そして運転に性格が出るというか・・高速ではスピード出すが、基本ビビリの運転だった。国際免許を取得してるが、左ハンドルができる気がしない。郊外ど田舎で、人を引くより畑に突っ込む率が高い所ならやってみたいが、そもそもレンタカー屋は街にある。唯一免許を使ったのは、ギリシャで原チャを借りた時だけである。

 

羊の父は高校生から未だ現役のバイク親父。ガレージは彼の小宇宙である。家族のキャンプセットや使わなくなったハムスターのカゴと共に、素人にはわからないバイク用具が並び、エンジンとか素人にはよくわからない部品を外していじっている。我が家にはおこずかい制度はない。買い物のお釣りをペットボトル貯金したお金でいじってるので害はなく、家族は誰も反対しないが、母には「保険だけはしっかりかけといて」と言っている。

そんな父を見て育ったので、羊も大学生でいそいそと免許を取り、バイクも買った。家族から大反対され、父は祖母から「お前が乗るからだ」と吊るし上げられたそうだが、我が家の絶対的ルールは自己責任と自立である。私がバイトしたお金である限り反対はしても強制力はなかった。

 

そして、「可愛い〜」とカワサキのエストレヤを買った。エストレヤを選んだ理由が、可愛さと下手でも乗りやすいからである。下手用という意味でなく、女性初心者には有難い事に、足つきが良く、小回りしやすく、高速に乗れる。

女性として高身長、男子の平均並ある羊でも、オフロードなど足がつかない。力が無いので、重いバイクは転けたが最後起こせない。二輪間が広いと小回りが難しい。実家との往復に使いたかったので、高速の可能性も捨てたく無い。

エストレヤはそんなダメ初心者を優しく迎えてくれた。ぶっちゃけ前述の事は、女性でもテクニックがあれば問題ないと思う。教習所の女性教官は私が転かし諦めたバイクを起こせず、「お前は起こせないと駄目だろう」と上官に怒られていたが、色々な人に起こし方を聞いてもコツと言われるのでそうなのだろう。

 

そんなエストレヤは何度もこかした。半分は立ちごけである。一度雨の日にスリップした時は九死に一生を得た。反対車線にいたら今こうして立派なニートにはなれなかった。そんなダメ初心者のバイクを起こしてくれるのは、若かりし頃には覚えがあるのだろうオッさん達であった。ありがたくて拝み倒したい。

父からは「最初は原チャから初めて徐々に排気量を」と言われたが、原チャで200キロはキツいので実家に帰れないし、何よりバイクへの憧れが強かった。今振り返ると父が正しかったなとも思っている。

男性にはわからない女性ライダーもう一つの壁が服装である(個人的意見)。普段が完全にスカート派なので、バイクは気軽な乗り物じゃない。バイク用の服装で、転けても良いようにして乗る。その為・・・ぶっちゃけ着替えるのが面倒いという理由で、ツーリングなど遠出じゃないと基本乗らない。

超薄着のライダーは日本でも海外でも見るし、発展途上国だとえげつない乗り方も見るが、絶対に進めない。父から「アスファルトはおろし金と同じ。転ける時には手や肘からつく。その時にプロテクターをしてないと肘から先が無くなる」と言われ、転けて回収に来てもらったバイク屋様には「長袖でよかったね〜素肌だとミンチみたいになってるよ」と脅された。実際自分が転けた時もフルフェイスじゃなかったら顎に傷ができていたし、冬のダウン越しに転けた時はダウンは破けなかったのに皮膚の擦り跡は2ヶ月は消えなかった。本人が薄着は自信があるか馬鹿かと思うけど(多分皆んな私より上手いし)、女の子を薄着で後部に乗せているのを見ると、「ああ、彼女に対して何の責任も感じないんだな」と思っている。

 

思い出のバイクは就職で雪国行きが決まった時に売った。また乗りたいな〜と思いつつ、練習せず下手のままだった自分を思い出し終わっていたが、衝撃のニュースが飛び込んできた。

 

エストレヤが生産終了になってしまった。

 

ネットニュースを見てすぐカワサキのHPで確認すると、相変わらず可愛いエストレヤがそこにいた。いいなぁ、この色カッコいいな〜私は中古で買ったカーキだったな〜。多分暫くは新品もあるし、中古市場にも出回るだろうからまだ大丈夫。それでも、あまり乗ってなくても、悲しい。

 

お金が無くなったら日本で出稼ぎするつもりでいる。本業(資格職)の、人材奪い合い、地方ではまだ足りないというニュースを見るたび、復職はちょろいなとニマニマしている。全国どこでも働けて、超売り手市場の職種だと、賃金は安くても再就職だけは用意なので転職率も高くバックパッカーも多い気がする。

 

日本に戻ったら大型免許取ろうかなぁ。もう一度エストレヤに乗るのもいいし、憧れていたカワサキのバルカンもいいなぁ。でもクルーザーは難しいかなぁ・・

 

そんな気持ちを漫画ジャジャで思い出した。

 

 

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