スターリンラインのお次は国立図書館へ。
私は一度外からのみ眺めているが、友人Z曰く展望台があると。1泊3日の弾丸で彼は来ているので「いいよ、あなたの行きたいところ優先で。私はどうせミンスクに帰ってくるから」とプランはほぼ投げている。
本当はライトアップもあるが、夏のベラルーシは日没が遅いので断念した。
18時前後でこの明るさである。
国立図書館
この独特の形から「アルマーズ(ダイヤモンド)」と親しまれているらしい。旧ソ連の面影の濃いベラルーシで浮きまくる現代建築である。
内部はガラス張り。
図書館自体は閉館15分前で、入れなかった。彼が売店のおばちゃんに上への行き方など聞いていたが、傍目から見ても「あ、私なら喧嘩になる・・」というキツい物言いとあしらいで、まあ何とか教えてもらえた。ロシア語とベラルーシ語は近く、お互い意思疎通できるしロシア語の話せるベラルーシ人も多い。ましてや親露の国である。
私が冷たくされているのは決して差別ではない。彼らにとって通常仕様にイラッと来ているだけだと改めて認識。
ちなみに内部はこんな感じ。訪れた友人からの提供写真。
さて。展望台へは建物外をぐるっとまわり、裏側から入る。入り口↓↓
入館は23時まで。チケットを買い、エレベーターで一気に展望階へ。カフェと小さなギャラリーが隣接されている。
スターリンラインから図書館へ直行したので、疲れた。休憩しようとカフェへ。私はチーズケーキ、彼も甘そうなものを頼む。
面白いものを見つけてくれた。
ベラルーシ語ーロシア語の辞書らしい。キリルが読めない羊からしたら両者の区別はつかないが、こうしてみると確かに言葉が違う。
ロシアに行ってないので正確にはわからないが、ロシア人はロシア語、そして他のスラブも多少理解。ベラルーシ、ウクライナはそれぞれの母国語に加え、ロシア語も習っている印象だ。ソ連時代の大いなる名残。お互いに意思疎通はできる。
「ロシア人はウクライナ語わからないよ?私たちはロシア語わかるけど」とドミで出会ったウクライナ人の女の子(ロシア嫌い)は言っていた。
ギャラリーへ
この絵が1番好き。
さて、展望台へ。ミンスクの街が一望。
こういうソ連的、現代的な建物もあれば
可愛らしい住宅街も。
私1番お気に入りの団地がここ↑↑ただの団地なんだけど、壁のイラストが凄く可愛い。
地上からみるとこんな感じ。
説明が見れるのも嬉しい。誰も観光客がいなくて、何でだろうと思っていたから!
こちらは郊外の教会。展望台からも見れる。
地上からはこれ❤︎
時間があるなら日没に来ても綺麗だと思う。
晩御飯とお会計事情
晩御飯は中心部で食べることにした。
左の建物はコンサートホール。右手のはカルチャーセンターらしく、地下に歴史博物館がある。
Z「何が食べたい?」
羊「ベラルーシ料理かジョージア料理。合流前はリドとウズベキスタン料理屋に通ってた」
Z「リド?リドは僕とタリンで食べたじゃん。あれはエストニアのチェーン店だよ」
羊「ドミで出会ったロシアの方に連れてってもらって。行ってから気づいたよ笑。で、あなたは何が食べたい?」
Z「スシかベラルーシ料理かな」
彼のいうスシとは魚とクリームチーズを巻いたロールの事である。試して確かに悪くは無かったが・・あれはスシじゃねぇ!ロシアでいくら主流だろうがあれはアメリカンナイズされたものだ、と寿司愛を以前語ったからか、ベラルーシ料理を探す事にした。無用な争いを避けたようだ。
Googleマップで見つからないので、彼が近くのバーで立ち飲みしてた男性を捕まえ聞いた。近隣だがマップに出ないので口頭で行き方を説明してくれる。ついでにナイトスポットも聞いたそうだ。
ベラルーシ料理やさん↓↓
ヘリングとキャベツを刻んであえた前菜。
手前はジャガイモのパンケーキ、ドラニキ。マッシュルームのソースを選んだ。中央はマチャンカという豚肉やソーセージをサワークリームで煮込んだ料理。中にはドラニキが入っていて、ボリューム満点。これは彼の。お互い少し分けたが、どっちも美味しかった。
ベラルーシ料理は素朴で優しい味が多い気がする。そのせいか、出会ったスラブ人達は辛いものが苦手な人が多かった。私は辛いものが好きである。
・・・この料理のみでなく彼と合流した二日間、一銭も出していない。「私はいくら払えばいい?」と何度か聞いたが「う〜ん、ゼロ。男性が払うのがロシアの習慣だから気にしないで、僕が払うから」と言われ、プライドを尊重する事にした。私が払ったのは彼が両替に並んでいる間に買った水(自分用)と、彼が手荷物検査(私のバックパックを持ってくれてた為)を受けている間に買ったメトロのチケットくらいである。それすら「ぼく(チケット)持ってるのに・・」と言われた。
私は基本割り勘だが、相手が払うといえば好意に甘える。借りを作りたくないと感じた相手なら、意地でも自分の分は自分で払うが・・
トルコでも何度かご馳走してもらった。マチズモ的感覚・・男は男らしくあるべきだ・・という国では、女性にレジで財布を出されるのは自分のプライドが許さんらしい。日本的気遣いで店から出た後に半分払う事はあるが、払わせるなら店の中で堂々と割り勘した方が清々しい気がする。日本の方が圧倒的に物価も所得も高いがそういうものではない。若い人なら「いや、男性の負担高くておかしくない?割り勘っしょ」という方もいるので、あくまで人による。
そういう国で、日本の方がお金持ちだから、彼らは貧しいから、と割り勘でなく旅行者(特に女性)に全額払わせようとする人は・・間違いなく友達にならない方がいい。彼らの文化からしてもおかしい。
食事も楽しかった。一抹の不安があったが、合流して本当に良かった。彼がいるうちに夜のミンスクを観光する事にする。
羊「最初はベラルーシが安全かわからなかったから、あなたがいるうちに観光しようと思ったんだけど・・ベラルーシは西欧よりよっぽど安全だよ!これなら一人でも大丈夫だわ」
街の状況がつかめないうちは女性の夜の一人歩きは避けている。男性がいると心強い・・何かあったら彼を置いて逃げる気でいる。
観光客に人気、共産的建物に超資本主義的ケンタッキーが入っている。
正教会
お祈りの仕方を見せてもらった。正教会ではイコンに向かって十字架を切り、足元にキスをする。これはプロテスタントやカトリックでは通常見られない。
女性は頭を隠す。スカーフでも帽子でもジャケットでも構わない。正式にはスカーフとロングスカート着用なので、貸し出し用の布が置いてあるところも多い。
だから、カトリックの信者は「正教会はムスリムなの?」と驚いてたりする。
内部の様式も違い、とにかくイコン。各絵の前に吊るしてある壺は「これはイコンを照らす特別なもので、ろうそくを立てるんだ」そうだ。
夜の目抜き通りですら然程混んでいないミンスク。川沿いを一本入った道がナイトスポットにあたり、飲食店が立ち並ぶ。
翌日は戦争歴史博物館へ🐏🌙