羊の世界放浪譚

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移民は危ないのか、イスラムは危険なのか①スペイン事情とイスラム文化紹介

 (好きに書いていたらかなりの長文になったので、興味のある項目のみお読みくださいませ)

 

さて。

移民は危ないのか。イスラムは危険なのか・・・

 

2019.3

私はメールのメインアドレスがヤフーなので、必然的にヤフーニュースを一番よく見ます。ヤフコメはあくまで一部の方の意見。それでも「韓国・中国人の評価」「移民の是非」「イスラム教の是非」がよく問われます。韓国・中国・ロシアは距離的に日本と近いので意識するのは当然でしょうし、実際に身近にいらっしゃる、関わることが多い国民だと思います。しかし、移民とイスラム教について、実際に関わったり触れてみて考えている方はどのくらいいるのでしょうか。

テロのイメージから盲目的かつ短絡的にイスラム教=危険という考えの人も多いのではないですか?

 

この記事はあくまで私の経験や価値観に基づく意見です。人様の意見は様々だし、経験や年齢、時代背景によっても異なるものだと思います。

生きていく上で大切なのは「お互いの価値観や文化を尊重し、敬意を払う事」です。とても難しい事ですが、「相手に押し付けない」事も大切です。

自分の美意識として相手の意見を尊重し、敬意を払った上で、きちんと自らの意見を持ちましょう。そして、こちらには敬意を払ってくれない不作法な方を変えようとしても無理です。そういう方なんだと思ってお付き合いの仕方を考えましょう。

これは、どの立場にいても、どの国に住んでいても通じる事です。

 

 

スペインの周囲の環境考察

私の住んでいるスペインは物凄く移民の多い国です。TVで難民やイスラム圏からの移民で話題になるフランス、ドイツ、北欧、イギリスと違い、圧倒的にラテンアメリカからの移民と北アフリカからの移民が多いです。移民なのか難民なのか不法滞在なのかわかったもんじゃありません。

在宅ワークをしてますのでスペインで働いてはいませんが、習い事で2つ教室に通っています。数十人知り合ったなかで(それも習い事にお金が使える人たち、女性ばかり)、アジア系は日本人の私1人と中国人が1人。後は1/3~1/2がスペイン人、残りはラテンアメリカを中心とする他の国からです。

外見で移民とスペイン人を見分けるのは困難です。ラテンアメリカは先住民族(日本人と似ている)顔もあれば、植民地としてスペインから渡った白人をルーツに持つ人もいます。長い年月かけて混ざっているし、スペインを含む白人の中でもスラブ・ゲルマン・ラテンと分けた中のラテンは日本人より色が黒いのは普通です。教室の中で私のツボな色白で丸顔の白雪姫はベネズエラ出身です。

ラテンアメリカとスペインで発音が違うので、それで見分けた方が早いかも知れません。

 

また、ラテンアメリカもスペインもフランス同様ゴリゴリのカトリック強国ですが、一括りにカトリックとも言えません。大きく分けてキリスト教はカトリック、プロテスタント、東方正教会の3つですが、日本の仏教と同じで更に細分化しています。祭壇の有無や祈りの仕方、考え方も違います。さらにいうと個人個人で価値観は違います。

カトリックの強い国は「離婚をするのはガチで大変」です。国際結婚や、国籍を変える時には入念に調べないと日本の常識は当たり前に通用しません。

私の下宿先はエクアドルから移民歴20年、スペインとエクアドルの二重国籍(合法)のお母さんですが、「離婚したいのにスペインで離婚は有料。お金が無いから正式に離婚できない」と嘆いています。彼女は代々クリスチャンの家庭ですが、「十字架に向かって祈るのはおかしい。あれはただの像だから、私は空に向かって祈るのよ」と偶像崇拝批判的な事を言っています。「クリスチャンってプロテスタントの事?」「似てるけどまた違う。楽しいわよ、教会に行くと友達もいるし若い子達のグループは歌とか勉強会とかご飯食べにいったりしてるわ」と。

そしてその息子は全く教会に行きません。お母さんが文化の違いを尊重するポリシーの方なので、私が茶碗を持ち上げて納豆とご飯を食べていても「それなに?面白い」と興味を持たれます。

 

幸い私は記憶に残るようなアジア(日本人)差別を受けた事はありません。まぁ、大抵チナ?コレアナ?と呼ばれ、最後がハポネサ(スペイン語だとこうなる)です。私の顔云々ではなく、観光客でよく見る順です。またどこに行ってもそうですがマドリッドも大規模な中国人街、チャイナショップがあり、TVでなんだかんだ言われてますが実際安いし便利なので地元民も利用してます。もちろん同じくらいラテンショップもあります。スペインとラテンは食べ物も各国違うので。ケバブ屋も沢山ありますよ。

 

自分の周りは特に人種差別的な事はなく、和気あいあいとやっています。スペイン自体がムスリムの文化とキリストの文化の融合した懐の広い国だからかも知れません。ムーア人支配中に滞在を続けたキリスト教徒も入れば、レコンキスタ後にイベリア半島に残ったムスリムもいます。

私はガウディの大ファンですが、スペインに来たらムデハル様式やアンダルシアのアルハンブラやメスキータも必見です。これは他のヨーロッパでは中々見られません。

 

移民から話がだいぶそれましたが、文化の融合とは素晴らしいものです。歴史的に客観視してる日本人からすると、万が一スペイン人が「ラテンから移民が入ってきて迷惑」と抜かしても「そのラテンアメリカを侵略し大勢殺したのはスペイン人じゃない?」って感じです。

言葉が通じるので様々な事情でスペインに人が集まります。が、スペインはぶっちゃけEUのお荷物国の一つ。だいぶマシになったものの、スペインから他のヨーロッパに出稼ぎに行く人も多いです、仕事が自国に無いんですから。

日本のニュースを見てると移民=ムスリムのイメージが強いですが、出稼ぎをしたりその国の二重国籍を持つ意味なら、地中海やバルカンから北西ヨーロッパやアメリカ・カナダへの移民も多いです。

 

イタリアが舞台ですがレコンキスタ完了前後のスペイン人が垣間見れる名作↓↓

11巻から長~~く止まっている。ファンは待つばかり・・

 

 

周囲のムスリム/マ達①

主題の移民・イスラム教から大きく脱線しましたが、言いたいのは他の国の移民もイスラム教も同じ事です。同じ仏教国ですら考え方、食文化、信仰のあり方はかなり違うのと同様で、イスラムも国、地域、各家庭、各個人でかなり違います。

そして、移民の事情(育ち、言語、学歴、収入・資産、配偶者の有無・・・)も人それぞれです。

 

出会ったムスリム達について。

女性一人旅の身としては熱心なイスラム教徒の方が女性に対し紳士的なので安心ですが、過去にモスク内でヒジャブを直すついでに胸を触るというセクハラに合いました。手を払って終わりにしましたが、後でもちろんイスラム教の別の方に話すと「誰だそいつは!神聖なモスクで何を考えてるんだ!次からは必ず周りに言うんだ袋叩きだ!」と当の私より怒ってる方もいます。レイプ未遂(私とは別のイスラム教国)にあった女性もいます。怒って叩き出して難を逃れたそうです。

ムスリム男性からナンパもあれば、観光を案内してもらったり(「お礼なんていらないよ!」という方多数。たまにしつこく付きまといガイド代まで要求してくる人も)、熱心にお祈りする方もいれば、しない方も。

「メッカ?若いからまだ行きたくないよ。行ったらその後の人生は戒律を守らなきゃいけない。まだタバコもお酒も飲みたいんだ」と、厳格な信者なら眉をひそめそうな事を言った人もいます。

「イスラム教は時代にあってない、もっと自由に生きるべきだよ。僕は無宗教を選んだから、家族みんな憤慨してる(笑)」と言った人もいます。

 

過激なイスラム教のテロリストはキリスト教信者より、こっちを粛正したいのでしょうか?私は正直宗教をダシにして利権獲得を目指しているように見えます。

過去に起こったレコンキスタや延暦寺焼き討ちにしたって純粋な宗教のみが問題だった事例は少ないと思います。土地、年貢、国民という人員など利権がからんでいます。トルコを含めアラブ諸国の多くは発展途上国でも豊富な資源を持っています。

2023年、第一次世界大戦終結で結ばれた「ローザンヌ条約」がきれ、トルコの地下資源の開発が始まります(密約と言われていますが有名)。するとまたパワーバランスが変わります。

 

そして、ムスリムの方を持つわけではありませんが、優しい言い方をしてだめんず、正直ゴミの様な男性はどこの国にもいます。日本でも某有名大学のナンパサークルでの女性蔑視が話題になりました。海外で何の自信があるのかキスを迫ってきた人もちらほら、それもナチュラルに。

真面目でまともな男性も沢山いるけど、それはまともな場で出会う事が多いでしょう。犯罪者まがいのゴミを調子に乗らせる行動はやめてください。紳士も沢山いますから。

 

トルコ人(英語ペラペラ国際ボランティア参加中)に「トルコは大好きだけど、ナンパに疲れるんだよね。欧州は断ったら諦めるのに。彼らがめげない、しつこいのは国民性?たまたま?」と話したら、「僕は男性だからそういう事情は知らなかったよ!そいつらはトルコの恥だ」と言ってました。

 

また聞きですが、フィンランド人(見るからに白人)が日本に行ったとき「キャーカッコいい!」と酔ってるのか抱き着いてきて、写真も一緒に撮った日本人女性が何人もいて調子に乗って帰国したそうです。仲間内では「あいつカッコいい?」って評価だそう。

この手の話、パターンは違えど何件も聞きます。「日本に行けばモテる」のイメージが蔓延するので止めてください。

 

 

トルコ人とのお付き合いをコミカルに書いたロングセラーエッセイ。

著者ご本人様が仰られているように、あくまで 高橋さんの体験談で、ガイドブックではありません。実際の人間関係は経験するのが一番!

 

 

周囲のムスリム/マ達②

また、ムスリマ(女性のイスラム教信者)についてよく言われる「人権侵害」「抑圧」「性差別」。特に言われるのはヒジャブ、服装ですね。

 

これについて先に私の美意識として熱く言わせて下さい。

ヒジャブの何が悪いんだ!!!

日本人、ヨーロピアン男性数人から言われました「ヒジャブ変だよね(笑)」。ヒジャブに憧れてやまない私から言わせると「変なのはおまいらの感性だ!わかりやすいエロを求めやがって」です。

肌を出さない奥ゆかしさ、彫りの深い顔立ちにヒジャブをすることによって生まれるつつましさ、頭をぐっと高く銀座盛かと思うくらい盛って形を整えしれっと巻く。だいたいイスラム教的に「男性を魅惑するものは外に出してはいけない」んだったら、ハリウッドも真っ青の濃い化粧はいいのか?という事です。ほっとんどのヒジャブ(ここではわかりやすくヒジャブに統一します)女子、アイメイクばっさばさ、ツタンカーメンの様な濃いアイライン。薄い人もいるけどね。それが似合う顔立ちが羨ましくて仕方ない日本人女子、私。

一度トルコ人のおうちにお呼ばれした際は、お外に出ないのをいいことにスッピンにポニーテールで家事育児をされてました。近所の方が一緒にご飯を食べに来たときはもう少しちゃんとされたけど、それでもゆるい。化粧を落としたべネロペ・クルスを見てる気分です。

 

日本の古来よりの服装は和装。セクシーなうなじ、袖から見える細い手首・・妄想を掻き立てるチラリズムの王道。昔、ミニ浴衣が流行りましたがあっという間にすたれましたね、思うほど需要が無かったんでしょう。着物を「窮屈で可哀相だ」「あんなに補正をして時間もかかって動きにくく、人権侵害だ」と言うでしょうか?

各国の民族衣装はその国の国民が一番似合います。断言します。日本人の和顔が一番映えるのは和服で、普段地味な子が着物を着た瞬間美しく見えます。濃い目の元々洋装が似合う方は着物でもさほど変わらないのです。そして、TVで欧米系の顔がもてはやされても着物は似合いません。漢服もサリーもヒジャブもディアンドルも現地民が一番似合います。

 

ヒジャブを弾圧しないでください。 ヒジャブに憧れ、でも似合わない私のお願いです。

 

ただね、服を選ぶ自由は必要だと思います。これこそ人権侵害です。ヒジャブを巻きたい人は巻く、海外で着物を着たい人は着る。欧米人の様な「へそ出し、谷間見せ、尻のライン丸見え」の服装は普通の保守的なご家庭では反対され、パパから怒られ家から出してもらえないかも知れません。でもその程度は躾です。

私はへそ出しTシャツを自作しようとしたら父から「別に好きにしたらいいけど、近所中からバカだと思われてるよ」と言われやめました。自分の意思で止めてますし、それでも着たければ着てます。

 

トルコは政治と宗教が完全分離した国です。エルドアンさんが宗教よりに傾いてるので今後どうなるかわかりませんが、ミニスカを穿きたい人は穿くし、ヒジャブを巻きたい人は巻きます。髭をのばしたい人が多数なので、髭男子だらけです(公務員は別)。田舎に行くほど保守的でパパが厳しくなる傾向がある気がします(世界共通)。

 

政府から強制的に服装を定められる、又はヒジャブを禁止される(欧州の一部)は本当に人権侵害だと思います。着る自由・着ない自由、選ぶ権利の為に戦う方を応援します。

 

 

ムスリムファッションにうっとりしたい方、参考に通販サイト載せて見ます↓↓

Sefamerve - Fashion for you

 

また、昔の民族衣装が良いんですよね・・ファンも多い「乙嫁語り」↓↓

あとがきで作者森さんが興奮してはあはあ言いながら刺繍や絨毯を書いている姿を紹介してますが・・わかります。絨毯、刺繍、モスクの幾何学模様・・・はあはあ(*´Д`)

森さんは動物も好きだそうですが、私は猫にのみデレデレします。

 

アメリカ留学生の日本人女子・サウジアラビア女子の日常を描いたコミック↓↓

これも文化の違いが見えてきます。4巻であっさり完結は読む側には有り難い。サウジアラビアも行ってみたい国の一つですが、、特に女性観光客は入国が難しい国。ワールドカップで行けば良かった(泣)

 

トルコに惚れこんで現在トルコに移住中の作者のトルコ文化に触れる漫画↓↓

主人公が特に目標がない人生から輝き変わりだすのは漫画あるあるですが、独特の絵柄が雰囲気があっていいですね。ぶっちゃけ私はこの漫画に出ているタイプのトルコ人には出会ってません。

 

漫画や本、ブログの意見(私含む)でさえ、文化や国民性の違いのほんの一部です。自分で体験するのが一番。これらの本や情報で違う文化圏に興味を持ってもらい、決して本のように良い人ばかりと盲目的に信じる事なく、様々な経験からまた新しい意見が生まれる事を願ってます。

 

余談ですが、イスラム的には言語道断!なゲイも隠れてひっそりと、或いは時代と共に少しずつオープンに活動されてますよ。トルコやアラブのゲイサウナ体験談あり。ホモ活動エッセイ↓↓

数少ないゲイの知り合いから「不特定多数とハッテンする人もいるし、浮気せずパートナーと真面目に付き合うゲイもいるよ。男女の恋愛と同じよ~」と釘をさされましたが、ぶっちゃけ「モテない」著者が「今日もハッテン失敗」するのが面白く大ファンです!クレイジージャーニーにも出演されたそうですね。

 

 

 移民の話の前にスペインとムスリムのみで大容量(笑)

②移民についてに続きます🐑🌈

 

www.wanderingsheep7.xyz

 

 

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