羊にとっての夢の国、おとぎの国はロシア。小学生の時にアニメ映画アナスタシアを見て以来ずっと思い焦がれながら、ビザ・バウチャー制度の面倒さに足が遠のき続けている。実際行ったら夢から覚めるかもしれない。
軽いジャブも兼ねて、今回の旅程は現在の居住国デンマークからベラルーシ→ウクライナ→モルドバ→(時間があれば)ルーマニア。最終的にアクセスの悪いデンマークに帰らなければいけないので、最終地を何処にするかも重要だ(航空券代が大幅に変わる)。
旧ソ連チームは本気で情報がない。特にここスラブは人気がない・・多分、日本からわざわざスラブを目指すなら観光資源の多いロシアに行くのだろう。
難しそうなベラルーシ情報については↓↓まとめ
ドミ事情とおしゃべりロシア人
ベラルーシの物価はマジで安い。ドミは500円前後からスタート(2019.8月)。北欧デンマークは夏場のドミは5000円スタートである。1/10やないか!
適当に予約したドミに向かう。ヨーロッパではアパートの一室をドミにした形が多く、ドミが綺麗以前にアパート自体が綺麗かどうかも正直ある。そして、アパートタイプは入り口がマジでわかりにくい。旅慣れてる方はご存知だと思うが、日本みたいに「◯◯ホステル」みたく案内がない事もあり、事前に場所のチェックは必須。
近づいてからもマンションへのエントランス(大抵中庭から入る)がわからず、地元の方に聞きまくる事もしばしば。難易度が上がる理由のもう一つが・・Google MAPなどは住所を英語表記。キリル文字しか読めない方には意味不である。。
最初の宿は・・ディスり芸しか出来ない。無愛想かつ自分の要求のみは翻訳機を使ってでも主張してくるいい感じのお姉さん、臭いトイレ(これは大をした人間がいるから笑。ベラルーシは基本紙は流さずゴミ箱)。
アパートがボロボロでサイレントヒル仕様、エレベーターに乗るかは荷物の量と相談(いつ落ちるか不安)は、このドミだけでなくベラルーシ共通。
自分の泊まった8人部屋は私以外全員ロシア人だった。今ロシアではベラルーシが熱いらしい。ビザなしで行けて近いのもあるかもしれない。そこで仲良くなった女の子とは、その後ブレストでも合流した。部屋で再開しての彼女の第一声は「ここはお湯が出るのよ!」だった。
ベラルーシの名誉の為強調するが、お湯が出なかったのは最初の宿だけである。シャワーを浴びに行くと浴槽に赤ちゃんを洗う用の巨大なタライが置いてあり、何に使うんだろう・・洗濯?とか思いながらシャワーを浴び始め・・水しか出なかった。翌日、彼女にこのタライの使い方を聞くと、「瞬間湯わかしでお湯を沸かし、ひたすらキッチンから運び、薄めながら使う」・・え?ベラルーシこれが普通?ソ連時代はこうだったの!?と苦難の共有で盛り上がった。
再度ミンスクに戻った際に別のホステルを迷わず選んだのは言うまでもない。
そんなホステルだが、客層はよく、初日に出会ったフレンドリーなロシア人男性にはよくして頂いた。
チェックイン時の通訳を買って出てくれ、「モスクワから来たんだけど、君は日本人?僕は日本は好きで3回行ったよ!」と超フレンドリー。
羊「私もロシアに行きたいんだけど、ビザ取得が困難で。ロシア人はどうなの?」
彼「ロシア人が日本に行くにはビザがいるし、最大2週間しかいれない。東京、神戸、大阪、京都は行ったけど、本当はもっと回りたいし沖縄とかも行ってみたいよ。2週間でどう回れって言うんだい?」
正論すぎる。日本はとにかく縦に長く、2週間では厳しい。数ヶ月前に自分のスペインの友人が日本を1ヶ月かけてまわっていた。EUはよくてもロシアには厳しいのか。
心からロシアのビザ緩和を願っているが、ぶっちゃけビザフリーは難しいだろう。ロシア人自体に親日が多いのは知っているし、日本でも悪感情は目立たない。
が、領土問題は別である。
彼「因みに北方領土はどっちのものだと思う?」
羊「日本(即答)」
親日・親露等の感情論なんかで互いに領土は譲らない。ロシアが譲ってくれるとは思わないし、こちらから差し出すつもりもない。北海道を含め、北方領土は元々アイヌの土地である。アイヌは千島、樺太、北海道と民族が分かれるし、ロシア自体が多民族国家である。少数民族がどちらに所属するかが本来の姿ではないのかな・・戦果としての奪い合いでなく。
彼が近所の安いレストラン案内してくれるっていうので、ついでにSIMも買いたいと言ったら快く引き受けてくれた。
近所のショッピングモールに入っていた「life:)」でインターネット使いたい放題2週間を買った。値段は忘れたが格安だった(ただし、ベラルーシから出たら使えない)。ここベラルーシでは英語話者の協力を得ないと何もできない。店員さんがえいごが話せる可能性が皆無なのだ。
おしゃべりロシア人②
*連れてってもらったリド。
ビュッフェ式で適当に取って最後にレジで会計。実は、タリンで同じくロシア人に連れていかれ食べた事がある(エストニアのチェーン店らしい)が、黙っておいた。
このロシア人の話が中々面白かった。
羊「日本にはいつ行ったの?」
彼「夏、ちょうど8月だよ」
羊「マジで?なんでそんな時期に行くの、地獄だよ!私は夏の日本には絶対帰らない」
彼「バカンスの時期がそこしかなかったんだ。たしかにエグい暑さだったけど、僕はテンション上がったよ!初の日本だったしね、その時は」
羊「実際日本はどう?話を聞いてると、あなたが行った都市部よりも地方の方が好きそう(白川郷の写真を見せながら)」
彼「いいね。そういう文化的な所もみたいし、京都もいいけど神戸の方が好きだったな、北に行って温泉に行ったんだ」
羊「(・・・どこだ?城崎か有馬か、丹波か・・」
彼「で、日本でTOTOの便座を買って帰ったんだよね」
羊「ふえっ?」
彼「TOTOって知ってる?」
羊「そりゃ、日本ではシェア1位じゃないかな、知らんけど」
彼「ロシアにはウォシュレットや温かい便座は無いか、高いんだよ」
羊「暖かい便座はロシアの方が必要じゃないの?」
彼「僕もそう思うよ。チェックイン荷物に出来なかったから(高くて)、機内持ち込みしてやったんだ。だれもこの段ボール箱の中が便座だとは気づかなかったと思うよ」
羊「そりゃそうでしょ」
彼「本当はピンクの便座がおしゃれで欲しかったんだけど、日本ではなくてね・・」
羊「いや、便座は白だよ笑」
リドの料理は可もなく不可もなくだ。鶏肉にチーズを載せて焼いたものとスープ(栄養補給)を飲み、カッテージチーズを巻いたクレープを食べる。彼は夕飯を食べた後だったので、付き合いでクレープのみ食べていた。男性だが、ジャムの量は私の倍だ。その後も周りをみていたが、これが普通量らしい。ロシア、お前もか。この地球上に日本と同じく甘さ控えめを好む国はないのか・・
彼「ところで君仕事は?」
羊「◯◯(専門職)。今は仕事辞めて、旅したり習い事したりしてる(つまりニート)」
彼「いいね。僕は弁護士だ。ロシアの平均所得知ってる?」
羊「いや。」
彼「(40歳くらいで)10万/月だよ。だから中々皆んな自国より物価の高いところには旅行にいけない。他の国に働きに出る人もいるしね」
羊「でもあなたは弁護士だから問題なく日本に来れる・・と」
彼「その通り笑。日本は?」
羊「(スマホで調べ)500万/年だって」
このロシアの給料事情の本当の所は知らない。正直、誰が語るか、どの地方かでも変わると思うから。
じゃあこの後用事があるから、またドミでね。と、さっと解散した。私はこういう後腐れのない感じは結構好きだ。
ミンスク観光①
この日も天気が悪い。晴れさえすれば暖かいのだが・・。風や潮の流れで気候は変わるので、気温を緯度のみで判断しない方がいい。私は北欧に来る人には夏でもTシャツからインナーダウンまで重ねれるよう進めている。逆にドイツやフランスでは記録的な暑さを更新している。逆にモスクワは今年、記録的な冷夏だったそうだ。
ミンスクは「国の威信をかけた」とでも言いたげな巨大な建物、幅の広すぎる道路と歩道が多い。少なくとも歩道は、人口密度から考えてこの幅はいらない。
その広い道路を渡る為に、地下道がちょくちょくあり、メトロの駅と兼ねている。
ここの地下道は地上にモニュメントがあるので、主張強め。
Victory Monument
ベラルーシにはこの手の戦争関連系モニュメントはものすごく多い。日本の自分の地元もあまり人のことを言えないが。
Belarusian State Circus
妙に可愛い猫ちゃん。
標識にはベラルーシ語、英語の他に中国語も。確か中国人はビザフリーだったような・・(興味なし)。ロシア語、ベラルーシ語、ウクライナ語は同じスラヴ語派で字面や単語などちょこちょこ違うそうだ。Google翻訳で比較を見ると確かに文字が変わっている。ベラルーシではロシア語も習うらしい。
後に合流したロシア人の友人は、ベラルーシ語を見て時折笑っていた。使い方が面白いらしい。
スラヴも含めヨーロッパでは花屋が多く、男性から花を贈る習慣が強い。この公園の木に、花束が丸ごと差し込んであった。・・・振られたのか?
グム百貨店
ただのデパートなんだけど、外装が凄く私好み。右の交差点に歩いていくと、観光中心部に出る。
見て!めっちゃ素敵!!
ベラルーシの国旗の電光掲示板で、キラキラする。ベラルーシ国旗は描くのが難しい国旗ランキング上位。日本ってシンプルで絵の具も少なくて良いよね🇯🇵
外国人からしたちょっとした名所。
超社会主義的ビルに資本主義アメリカを代表するケンタッキーが入ってるww
広場と教会。
バルトと同じくベラルーシも支配階級によって教会の形態が変わっていく・・
ミンスク観光②
ミンスクには公園が多い。国土自体がほとんど森であり、国民の大部分が農業など自然に関わる仕事をしている。白樺やポプラなど首都の公園でも森のような規模がある。
この日、ベラルーシ国立図書館へ。市内へはバスもあるが、トラムがわかりやすくて便利。1回65カペイカ。最初補助通貨を知らなくて、ルーブルかと勘違いし聞き返した。100カペイカ=1ベラルーシ・ルーブルなので、メトロ1回32円。構内は良い感じにソ連の雰囲気を醸し出し、観光客大満足。写真撮りまくったが、全く怒られない。
そしてメトロはスピードが出て運転が荒くうるさい。ロシア人の友人はメトロをみて、「モスクワのメトロはもっと大きくて広い」と言っていた。
図書館へはメトロのヴォストク(Усход)下車。
が、今回は歩いてみた。途中のケバブ屋を見つけ、適当に頼む、お腹いっぱいで200円もしない。ヨーロッパ内で、このパンに挟んだケバブをドネルケバブという地域とシャワルマと呼ぶ地域と別れ、ベラルーシ含め北は大抵シャワルマ。
本来の意味なら、焼いた肉はケバブである。串に刺さっていても、プレートで出てきても。
他のヨーロッパにはない、装飾は少ないのに巨大で威圧感のある建物が素敵。
通行量に対し、歩道はこの広さである。
ベラルーシに計10日いることになるが、治安はすこぶる良く、交通マナーもモラルも高い。笑顔が少ないだけ。民度でいうとぶっちゃけスペイン等南西欧のが圧倒的に酷い。
巨大な公園。ほぼ森。
素敵時計ビル。
地下鉄駅前で発見、コンタクトの自販機!!これ、日本でも導入して欲しい!都会にはあったりするの?地元には無いんだけど。
国立図書館が近づき、別の建物に目が釘付けになった。素敵〜❤︎❤︎❤︎
加工してみた。いい!特に左ビルの模様が可愛い!
このビルはただの団地群。いいなぁ、これ。他の国でもやればいい。
トローリーバスと図書館。
この図書館は夜はライトアップされるそうだが、日暮れが遅い夏は見るのが難しかった。カフェや展望台についてはまた別記事で!
そこから更に郊外へ歩くと、正教会へ。
ベラルーシでは秋桜が咲いていた。
お店にはピカチュウも。コンビニがない代わりに、水とかはお菓子程度ならここで買える。
紫陽花は日本とは品種が違うと思う。
ショッシングモール↓↓
ど田舎かと思えば、ヨーロッパの人気ブランドもしっかりある。
公園から目当ての正教会へ。
鍵の木。そういえばベラルーシであまり鍵付き橋を見ていない。
素敵。正面のタイルモザイクがいい。
近くには競技用のホールも。ソ連時代からの建物だそう。
正教会のメインホールは閉まっていた。左側のホールは空いていたのだが、ミサの最中でとても居座れる雰囲気ではなくそっと退散。
正教会では女性は頭を隠し、ロングスカートが基本。・・あれ?自分ブルガリアでやったかなぁ・・全く覚えていなく、スカーフ類は忘れてきた。教会には貸し出し用のスカーフとロンスカ替わりの布が置いてあるが、いちいち借りるのも面倒なので買おうと思う。
スラヴに来る際はスカーフあれば安心です。
次回、列車のチケット編🐏🌈